突然の映画鑑賞レポート。(2010.11.30)

11 30, 2010 | cinema report

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本当に突然ですが、
バイクとは全く関係のない映画鑑賞レポートです。


8月、9月の続編?では無く、
そのときから、黒沢作品と同じ棚にあって、気になっていた

小林多喜二原作、山本聡監督 『蟹工船』 です。


先日、大島渚監督の 『悦楽』 も見たのですがそこはちょいと横へ置かせていただいて、
(*加賀真理子さんが衝撃のかわいさです)


『蟹工船』 いい映画でした。

蟹工船

黒沢監督の映画を鑑賞したときも感じましたが、この時代の映画作品は、演者の表情や動きが、映画のそれではなく、”演劇”を見ているようで、あちらで勝手に演じている様子ではなく、気持ちが体ごとその場に持って行かれるような、そんな鬼気迫る雰囲気が漂っています。


内容は言うまでもない作品です。
(と、偉そうに書きますが、恥ずかしいことに原作を読んでおりません、ごめんなさい。
でも、教科書には載ってるけど読んだことは無い本の代表作のような・・・、ごめんなさい。)

狭い船内での人間模様、そして、この時代の使用者と労働者の関係をものすごく濃く描いた物語。


一見、ひどい使用者と、哀れな労働者のくだりから
悲惨な事件が巻き起こってしまう、といった予想道理の展開だけを追いがちな物語ですが、

しかし、この映画
最後の最後にその本当の意味を鑑賞者に問うてきます。



最後の場面:

帝国海軍が蟹工船に乗船します。

暴力に頼っては労働者を豚扱いする使用者に対して反乱を起こした労働者たちは、
使用者の要請で乗船した海軍にまでその場の勢いで襲い掛かろうとします。
その結果、無駄な犠牲者を出してしまいます。
しかし、
反乱を沈めようとする海軍側も何がなんだか分からないまま、あきらかに無駄に人殺しをしてしまいます。
海軍の士官は労働者を「売国奴!」と罵る意外、言葉はありません。

その上、使用者側も立場に翻弄されるだけで、自分達がなにをやっているのか分かっているようには見えません。



そんな三者の立場が、この最後の場面では不思議と、『漠然と』描かれているように見えます。

そして最後の最後は、気持ちの部分で何だか分からないまま終演となります。



人は立場の違いによって、その意識など簡単に代わってしまうことはいつも
感じておりますが、(少し意味深でごめんなさい)

どんな立場であれ、意識の違いがあれ、考えなければならない大事なことは同じであろうかと思います。

それがこの作品では、
この時代、この船の上では何も考えられることはなかったと、三者の立場を漠然と描きそのまま幕を引くことにより、明確に伝え、教えてくれます。


もちろんそれが、昭和28年の日本人全体へのメッセージなのでしょうが、

ここでやはり思うのは、このメッセージは今の日本の現実と日本人の意識に確実に届くだろうということです。
まさに今の今、考えるべき事柄はいつも同じだと教えてくれているようです。

『日本丸』という例えはよく使われますが、
立場の違いこそあれ、日本人全員がまさに今、この『蟹工船』に乗せられているように感じます。



ということを!皆さんと共感したいので、
かなり古い映画ですが是非ごらんになってください!

※最後の場面を知っていても絶対オススメです。

(原作もきちんと読みます。)

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藤岡秀夫

Author:藤岡秀夫
1999年に京都市立芸大・大学院・日本画を修了。
美術教師兼、オートバイを描く日本画家。
Vintage Harley-Davidson、Classic-Motorcycleなど描きます。

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