目について

01 11, 2012 | 日本画技法(目について)

8
先日、
リンクをしていただきましたaikaさんに、
鳳凰を描いた作品『目』についてお褒めの言葉をいただきました。

ありがとうございます。
(aikaさんのブログ、aika-shokudo




そこで、

現在製作中の作品をご覧いただきながら
『目』について少し。

me.jpg
(途中経過、拡大図)





結論から言いますと

私は描く際、『目』は『位置』で決まると考えています。


もちろん、形や色、まぶたの関わりも大事な要素なのですが、

例えば、
表情を決めている、こういった形↓には、
menokatati.jpg

にんまり・びっくり・おいおい・このやろう!などといったイメージが
すでに見る方の印象として、完全に確定して脳裏に張りついていますので
それほど特別な印象を描き分けることができるものではありませんし、描くこと自体難しいことでもありません。


ですから、
それらの形に力を与えるものとして、大事に考えておかなければならないものは

実は、その顔全体、体全体の中での『位置』だったりします。



かなり分かりやすく例えると・・・
hukuwarai.jpg

こういうことです。

<福笑い>は出来上がったものの姿を見て、
『もとの顔』に対するイメージを崩し、見る方それぞれに突拍子もない想いや見方をプレゼントします。

目の位置が少しずれるとその印象はがらりと変わって面白い印象を持ちますね。



ですから、がんばって描いている絵画の場合、
ほんのほんのほんの少しでもその位置がずれると全てが崩れ去ってしまうのです。






そして
更に言うなれば、


何かしら『目』を描いた作品の場合、それは『作品自体の目』となることともなります。


ここでも、
その『位置』は非常に重要になります。


kourin111.jpg
目を中心としてその広がりが全体の構成を決定します。



cherishing111.jpg
つながったベクトルが構図になっていきます。


少し難しく言いますと、

目の位置をコントロールするということは、
そのバランスの匠を感じ取ってもらい、そこから絵全体の印象が決定していく過程を楽しんでいただけるよう、作者自身の感覚を磨きつつ楽しみつつ、見る方の見る力を想像して引き出して、自分が思う方向にベクトルを向けることが出来るか、ということだから・・

はっきり言って『全て』かも知れません。


まさしく『目』は絵画の上でもその印象の中心でありますし、
描くにはそれなりの緊張が必要な、ただのパーツではない『核』となるのです。




『目』はやはり特別なものですね。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ブログ村人気ランキング
そんな『目』を褒めていただいた!なんてことは、
うれしいことこの上無しです!

« いただきもの 祝・準優勝! »

8 Comments

立ち姿が、美しいだとか力強いだとかふんわりしているだとか儚げだとか、何かしら感じられる作品のほとんどが、「目」が良いなって思うのは気のせいじゃなかったんですね。
漠然としていた事でしたが、仕組みを伺うと、なるほどと納得がいきました。

この場合は実際に「目」ですけど、「目」の無いものだとすれば「核」となるもの。芯であり、中心であり、起点であり・・・と、勝手に解釈して、いろいろ置き換えて考え始めちゃって頭の中がぐるぐる回ってます。
自分のものでも、全体的にキレイなのに、良くない意味で弱かったり、ぼやけちゃったのは・・・。
う~ん・・・いろいろと思い当たる節があります。

あああ。すいません。人様の日記でややこしい独り言コメントを長々と。

次の作品も楽しみにしております。

by aika | 01 12, 2012 - URLedit ]

aikaさんコメントありがとうございます。
核になる部分とそのまわり。互いに影響しあって、心地いい緊張感を保っているような作品は
見ると必ず何かを伝えてくれます。

だけれども、描く方はあんまり意識しすぎると
カチコチに固まった絵を描くことに繋がってしまう場合もあり、
これまた逆の意味で注意が必要です。
難しい!!

by 藤岡秀夫 | 01 12, 2012 - URL [ edit ]

少し違うかもしれませんが、「だるま」に目を描くまでは表情がないって感じがします。。。しかし、目を描くと「顔」ができて表情が現れるって私は思います。。。

目は、絵画に限らず「表情」を作るのに重要なものであると改めて感じた記事でした(^^ゞ

by castle | 01 13, 2012 - URLedit ]

castleさん、ありがとうございます。
あの大きな「だるま」に目を入れる作業ってやったことないのですが、
おそらく私は、いざ!目をいれるぞ!!
となったら、緊張して失敗してしまい、何度も何度も塗り直してしまうと思います。

by 藤岡秀夫 | 01 13, 2012 - URL [ edit ]

藤岡秀夫さん 今晩は

足跡から時々覗かせて頂いております。(^0^)
藤岡秀夫さんの絵については、とても上手と言うかさすがなので、見入ってしまいます。
今回の目の描き方などは、私はずっと そうなんだと・・・うなずいてばかりいました。
大変参考になりました。
又、これからも寄らせて下さい。(^^)

by ひろ | 01 15, 2012 - URLedit ]

ひろさん 力の湧くコメントありがとうございます。

描く者にとって、作品を楽しんでいただくことは何より幸せです!
これからもしっかり描いていきますので、
こちらこそ是非宜しくお願いします!!

by 藤岡秀夫 | 01 15, 2012 - URL [ edit ]

目について
大変興味深く拝見させて頂きました。
美術館などで絵画を鑑賞する際にも
「目のベクトル構図」を
意識していっそう楽しんでみます。
勉強になりました。ありがとうございます。

by 手打ちそば蕎友館 井出明久 | 01 15, 2012 - URLedit ]

手打ちそば蕎友館 井出明久さん
コメントありがとうございます。

絵画を描く立場から、思うことを綴っていきますので
これからも永くお付き合い下されば幸いです。
どうぞよろしくお願いします!

by 藤岡秀夫 | 01 15, 2012 - URL [ edit ]

管理者にだけ表示を許可する
0 Trackbacks


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

RSS
Profile

藤岡秀夫

Author:藤岡秀夫
1999年に京都市立芸大・大学院・日本画を修了。
美術教師兼、オートバイを描く日本画家。
Vintage Harley-Davidson、Classic-Motorcycleなど描きます。

所さんの世田谷ベース

Daytona

VIBES

CLUB HARLEY

展示企画常時募集、
作品ご希望の方お問い合わせください。
(貸画廊の案内はご遠慮願います)

Category
My Works
rakugaki11のコピー150
Link
T-SHIRTS
Comments
Archive
You can see my works here
o049103781281943018734.jpg vives-web_banner.jpg
Counter
検索フォーム